【野口裕之の軍事情勢】 「核攻撃力を持った途端、金正恩は死ぬ」 米高官の警告直前の地中貫通核爆弾投下試験公表は斬首作戦の前触れか


2017.3.6 07:00更新
【野口裕之の軍事情勢】
「核攻撃力を持った途端、金正恩は死ぬ」 米高官の警告直前の地中貫通核爆弾投下試験公表は斬首作戦の前触れか

http://www.sankei.com/premium/news/170306/prm1703060005-n1.html

 小欄は前回、こう予測した。
 《本年は、朝鮮戦争(1950年~)が休戦中に過ぎぬ現実を、近年なかったほど自覚する年になるに違いない》
 では、本年以前に《自覚》したのはいつか。素直に振り返れば1994年だろう。理由は後述するが、この年、米クリントン政権は北朝鮮の核施設の空爆を真剣に検討した。
 以来、昨秋になって《朝鮮戦争が休戦中に過ぎぬ》兆候が、再び芽生えた。米国務省のダニエル・ラッセル東アジア・太平洋担当国務次官補は2016年10月、米メディアの安全保障担当記者たちとの朝食会で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の「運命」について語り出した。
 「彼(正恩氏)は核攻撃を遂行する強化された能力を有することができようが、核攻撃能力を持った途端、死ぬことになる」
 発言が余人ではなく、ラッセル次官補であったことで、形式的なブラフだとは思えない。米クリントン政権が北核施設の空爆を真剣に検討していた当時、在韓米大使館の一等書記官として、「前線」の実務責任者を務めていたラッセル次官補。「1994年の苦い経験」上、北朝鮮に対しては、もはや交渉ではなく「正恩排除」以外に手段が乏しくなりつつあると感じ始めている-小欄はそう観測する。
 ラッセル発言の6日前、奇妙な符号もあった。有事に備え、米軍核兵器の機能性を維持・発展させることなどを目的とする《国家核安全保障局=NNSA》が、《地中貫通核爆弾B-61》投下試験を前月に空軍と合同で実施したと、B-2ステルス爆撃機を使った爆弾投下の資料写真とともに公表したのである。機密扱いの核関連試験の公表は異常事態と言い切ってよい。
 昨秋はピンとこなかった「正恩向け死の通告」と「地中貫通核爆弾投下試験の公言」が、正恩氏の異母兄・金正男氏の毒殺で、にわかに意味を持ち始めた。米国の「ヤル気」だ。
 米国本土に届くICBM(長距離弾道ミサイル)は完成間近。核報復が可能となる核保有国になれば攻撃は困難で、米国は北朝鮮との交渉に入らざるを得ない。米国にとり、残された時間は極めて少ない。正恩氏を排除する作戦は、実施の有無ではなく、いつヤルかに移っている。
 「正恩向け死の通告」の4日前、言い換えると「地中貫通核爆弾投下試験」公表の2日後、米シンクタンク・ランド研究所は《北朝鮮は4年以内に50~100個の核兵器を保有し、核弾頭を装填したICBMで米本土攻撃能力を持つに至る》との分析報告を発出した。しかも、北朝鮮は金正男氏毒殺で、米国が核兵器同様、大量破壊兵器=化学兵器として最も警戒する猛毒の神経剤VXを使った。
 後で紹介するが、小欄が加わった安全保障関係者のシミュレーションでも、米軍が北朝鮮に仕掛ける攻撃の確率は驚異的な数字をはじき出した。
対北異例人事の底意
 ラッセル次官補はオバマ前政権に続き、前政権の「政治任用の残滓」を排除したいドナルド・トランプ大統領に引き続き採用され、継続して北朝鮮問題を担当している。驚きの異例人事だ。韓国だけでなく、日本勤務も豊富。オバマ政権に比べ、格段に強まるトランプ政権の対北姿勢を考えれば、米日韓の調整にはうってつけの人物だが、ラッセル次官補の再任用の意味を読み解くには「1994年の苦い経験」をおさらいする必要がある。
 北朝鮮は1994年、IAEA(国際原子力機関)の査察を拒否。あまつさえ、核兵器の原料プルトニウムを抽出すべく、使用済み燃料棒8千本を原子炉より取り出し、核燃料貯蔵施設にストックした。米クリントン政権は北核施設の空爆を真剣に検討し、事態は朝鮮戦争以降、最大の危機を迎えた。北朝鮮が「核施設が空爆されれば、ソウルを火の海にする」と脅迫したのは、このときだ。
 ソウルでは市民が大挙して避難した。結局、米国/韓国/日本/中国/ロシアの5カ国は、北朝鮮に核兵器開発を放棄させるための《枠組み合意》を“成立”させ、エネルギー・経済援助も行った。しかし、実態は、北朝鮮に核武装達成の時間を献上する「枠組み合意」であった。
 ラッセル次官補は、さぞ怒ったことだろう。否。怒りは今、限界に達しているはず。金正恩政権が誕生すると、核実験やミサイル発射の回数は、北朝鮮軍事史上最多となった。
 ラッセル次官補らの助言もあったに相違あるまい。安全保障音痴のオバマ前政権も、さすがに任期最後の半年になって、北朝鮮の正体を学習した。
 象徴が、冒頭の地中貫通核爆弾の誇示であろう。朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の指揮・統制施設や、核・生物・化学兵器の貯蔵施設といった軍事中枢は、地下深くにあって分厚いコンクリート+岩盤で鎧われ、坑道も十重二十重に掘られている。2012年に国際問題誌ディプロマップは《軍事衛星の監視を外れる地下航空基地は20カ所、地下砲兵陣地は数千カ所》と報じている。
 正恩氏も暗殺を恐れ、極秘の地上・地下居所(複数)を日替わりで転々としているとみられる。
 国土が要塞化されている北朝鮮の特性を受け、米国は地中貫通爆弾+核爆弾の組み合わせによる北攻撃を立案している、と小欄はみる。すなわち(1)非核弾頭を搭載した通常型地中貫通爆弾=バンカーバスター(2)核爆発力を抑えた「小さな核爆弾=ミニ・ニューク」(3)通常型地中貫通爆弾では破壊できぬ深く堅牢な地下施設を破壊する、「小さな核爆弾」を装填した地中貫通核爆弾-の3種類の使い分けだ。使い分けは作戦と予想される戦況によって変わる。
 まず、かねて用意の《作戦計画5015》の場合。
 《北朝鮮の核・軍事施設など数百~1000カ所を先制ピンポイント(精密誘導)爆撃し、米韓連合軍の主力が進攻。同時に米軍特殊作戦部隊が正恩氏ら首脳部の潜伏場所を急襲→排除する》
 片や《斬首作戦》。
 《有人・無人機で正恩氏ら首脳部の潜伏場所をピンポイント攻撃、特殊作戦部隊が急襲→排除する。もしくは、特殊作戦部隊が単独で潜入→急襲→排除を実行する》
 正恩氏は、他の無法者の斬首作戦による惨めな最期も回顧しているかもしれぬ。例えば-。
 《イスラム暴力集団を率いるテロリストのアブ・ムサブ・ザルカウィ(1966~2006年)→2006、米空軍のF-16戦闘機がピンポイント爆撃し、特殊作戦部隊が身柄を確保した後死亡した》
 《米同時多発テロ(2001年9月11日)の首魁にしてテロ・ネットワークのアルカーイダ総司令官ウサマ・ビン・ラーディン(1957?~2011年)→パキスタンのアジトを米海軍特殊作戦部隊SEALsが急襲し、銃撃戦の末、仕留めた》 
 作戦計画5015も斬首作戦も、急襲目標によっては通常型地中貫通爆弾の支援を受ける。課題は、「小さな核爆弾」や地中貫通核爆弾の運用事態だ。いくら、核爆発力を抑制しても、味方の主力や特殊作戦部隊の行動は制約される。けれども、核の登場機会はゼロではない。
米軍が核を使用する局面
 作戦や投射部隊の変更を伴っても、失敗の絶対許されない「一発勝負」の場合などだ。考えつく想定は、少なくとも2つある。
 複数標的に対し、最初の一撃で壊滅的打撃を与えないと、残存兵器の報復で、北朝鮮の言う「ソウルを火の海にする」は現実となる。非武装地帯(DMZ)付近には、多連装ロケット砲や自走砲といった長距離火力が1万門・基も集中配備されている。一斉に撃ち込まれれば被害は甚大。40キロ先のソウルは無論、200キロ飛ぶロケットは軍の重要施設が集まる大田(テジョン)にまで達する。
 もう一つの理由は、正恩氏の「若さ」。「首級」をあげられず、正恩氏が政権崩壊を目指す暗殺未遂を経験すれば、側近や重臣に裏切り者がいると猜疑心を重篤なほど深め、粛清を今以上に劇化させる。粛清だけなら周辺国への被害は限られるが、30歳代前半の若き指導者は、乏しい判断能力をさらに下げてしまう。
 現に、韓国・国家情報院によると、正恩氏の側近で、恐怖政治を下支えしてきた秘密警察・国家保衛省のトップだった人物が解任・軟禁された。国家保衛省は信頼回復を図るべく、「金正男が韓国情報機関と接触し、亡命しようとしている」との情報を上げた。ウソかホントかは闇の中だが、「亡命情報」が金正男氏暗殺のトリガーの一つとなったようだ。保衛省の次官級幹部5人以上も高射砲で“砲殺”された、という。
 正恩氏の警備陣の間でも、仲間割れが起きている可能性がある。朝鮮日報など韓国紙によると、正恩氏の身辺警護は一義的に重武装兵を含む12万人を擁する護衛司令部。護衛司令部を国家保衛省と朝鮮人民軍保衛局(北朝鮮軍の情報部隊)が補完し、さらに外周を人民保安省(警察)が担当する。
 ところが、斬首作戦が警戒対象に上がると、護衛司令部が3重の警護体制を無視して身辺警護任務を独占し、他の組織に正恩氏の公開活動の予定を通知しなくなった、とか。護衛司令部は機関の生き残りをかけ、任務独占を謀っているとの指摘もある。もっとも、正恩氏は護衛側に裏切り者が潜んでいると、疑心暗鬼に陥っているとの情報も聞こえる。
 疑心暗鬼はやがて錯乱状態へと悪化し、核による先制攻撃もやりかねない。そうなると、わが国に到達する核ミサイルは既に実戦段階であり、在日米軍や自衛隊の基地などを狙って襲来する局面を誘発する。
 北朝鮮は石油が採れないが、外貨不足で、年間わずか50万トン程度しか輸入できない。石油の全面禁輸となれば朝鮮人民軍は機能マヒに。通常兵器が運用できなければ、ますます核ミサイルに資源を集中する。
先制攻撃の確率は50~60%
 冒頭紹介した、米シンクタンク・ランド研究所の分析報告のタイトルは《次期米政府の指導者に告ぐ》。《米国の次期政府が直面する5つの脅威》の筆頭に北朝鮮の核兵器を挙げ、結果的にはトランプ大統領に向かい警告を発した分析報告となった。分析報告は、こんな不気味な表現もしている。
 《北朝鮮が米本土まで届く長距離弾道ミサイルなどを保有する事態を、米国や韓国は到底受けいれられない》
 《到底受けいれられない》事態に、どう対抗するのだろうか。トランプ大統領は2月、ロイター通信に正恩氏との直接会談について「もう遅すぎる」と語った。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、米朝外務省高官級の会談も、米側が事実上拒絶した旨を報じている。
 折しも、韓国と周辺海域では、朝鮮半島有事に備えた過去最大の米韓合同軍事演習が始まった。米海軍特殊作戦部隊のSEALsや米陸軍特殊作戦部隊のグリーン・ベレー、韓国軍特殊作戦部隊も加わり、斬首作戦に磨きをかけているもようだ。
 演習前日、かつてなかったほどの超弩級の危機がヒタヒタと近付く中、わが国の最大野党・民進党のセンセイは参議院予算委員会で“政治センス”を披露した。
 「国民の最大の関心事はやはり森友学園だ」
 もちろん、森友学園問題に国会質問の価値がないとは思わない。が、現下、「国民の安全に向けた最大の重要事はやはり朝鮮半島有事だ」。
 安全保障関係者と先日実施したシミュレーションを、センセイ方にお知らせしたい。4年以内に米軍が北朝鮮に先制攻撃を仕掛ける確率は50~60%となった。あまりの高さに、インプットする前提条件を変えてみたが、50%を割るケースは皆無であった。
 一方、米国主導の民主的な統一半島国家樹立を恐れる中国の出方は、不透明なシミュレーション結果に終始した。米軍が北朝鮮南部の非武装地帯(DMZ)沿いに前方展開する朝鮮人民軍の主力を撃破すれば、中国人民解放軍は鴨緑江を渡河し、北朝鮮国内に進出、米韓連合軍の北上をけん制する。他方、南北国境保全や韓国北部の緩衝帯構築への既成事実作りに集中し、朝鮮戦争時のごとく、ソウルを抜き積極的攻勢に出るケースはなかった。
 恐るべきことに、朝鮮半島はキナ臭さの烈度を1994年に比べても、上げている。ただ、朝鮮半島有事ぼっ発後、民進党が国会でいかなる質問をするか、こちらも想像するだけで恐ろしい。
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【主張】 韓国国定教科書 事実無視し反日あおるな



韓国の歴史教科書が、事実に基づかない捏造である事を考える。


2017.2.3 05:03更新
【主張】
韓国国定教科書 事実無視し反日あおるな

http://www.sankei.com/column/news/170203/clm1702030002-n1.html

 韓国の中学と高校で来年から導入される国定歴史教科書の内容が明らかになった。旧日本軍が慰安婦を「集団殺害」したとする荒唐無稽な記述まで盛り込んでいる。
 事実を無視して反日をあおるのは、いいかげんにしてほしい。
 韓国教育省が先月末に公表した最終版では高校用の慰安婦に関する記述で「劣悪な環境下で、疾病、暴行、自殺で死んでいく人も多かった」という見本版の内容に「戦争に敗北し、逃亡する日本軍に集団殺害されたりもした」との記述が加えられた。教育省は慰安婦問題で「集団虐殺事例を新しく本文に明示」したと説明しているという。
 根拠はない。
 そもそも韓国側が主張する慰安婦が「強制連行された性奴隷」というのは、「慰安婦狩り」をしたとする吉田清治証言などにより広がった虚説だ。実証的な歴史研究で否定されており、これを報じた朝日新聞も証言は虚偽であったことを認めている。
 1996年の国連のクマラスワミ報告では、元慰安婦の証言などとして残虐な危害を加えた例が書かれているが、これも事実無根である。

 中学用の教科書にはソウルの日本大使館前に慰安婦像が設置された経緯も書かれた。これは外国公館の尊厳や安寧を守る国際法に違反する恥ずかしいことだと教えるべきだろう。
 日本統治時代の「親日行為」についても、反民族的行為だとして詳しく書いているという。歴史教育で重要な、多面的なものの見方を損なうものだ。
 もともと教科書の国定化は、朴槿恵大統領が「歴史教育の正常化」を目指したものだった。
 韓国の中高校用歴史教科書は、日本と同様、検定制度のもとで民間の出版社などが編集した複数の教科書から選ぶ方式だった。
 だが、教科書に左派色が強く、歴代政権を否定的に描くなど、北朝鮮寄りの記述が目立つといった背景があった。だがこれでは、かえってひどいものになったとしか評価できないではないか。
 韓国では、朴氏の弾劾訴追に伴い、大統領候補が反日を争う事態に陥っている。日韓の分断を誰より喜ぶのは、北朝鮮であろう。反日一辺倒は、決して韓国のためにならない。冷静に考えれば分かりそうなものだが。

国際条約無視の「反日」世論に迎合した判決 観音寺関係者嘆く「異邦人どころか異世界人」


2017.1.26 22:43更新
【対馬の盗難仏像判決】
国際条約無視の「反日」世論に迎合した判決 観音寺関係者嘆く「異邦人どころか異世界人」

http://www.sankei.com/world/news/170126/wor1701260039-n1.html

「観世音菩薩坐像」

観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」=2013年1月、韓国・大田(聯合=共同)

 仏像は返ってこなかった-。長崎県対馬市の観音寺から盗まれた仏像「観世音菩薩坐像(かんぜおんぼさつざぞう)」を、韓国・大田(テジョン)地裁は、証明しようもない700年前の略奪を根拠に、同国内の浮石寺に引き渡すよう命じた。韓国内の「反日」世論に迎合した司法判断といえ、観音寺の関係者は「盗んだ物を返すという当たり前の理屈すら通じない。異邦人どころか異世界人としか思えない」と嘆いた。(九州総局 中村雅和)
 「想像したくなかったけれど、想像はできていた」
 観音寺の田中節孝・前住職は憤りを超え、やりきれない感情を吐露した。
 ずんぐりとした体形で、優しげな仏像は、長く地域の信仰の対象だった。「集落のみなが、像を待ち望んでいる」。田中氏は平成25年1月に窃盗団が韓国で逮捕され、仏像が回収されて以降、韓国側に返還を求め続けた。
 だが、“異世界人”との交渉は、進展しなかった。
 韓国・浮石寺が所有権を主張し、25年2月、大田地裁が仏像返還差し止めの仮処分を出した。
 これまでの研究で、観音寺の仏像は1330年ごろ、浮石寺の本尊として造られたと判明している。
 浮石寺側は「14世紀に倭寇に略奪された」と主張する。一方、対馬では李氏朝鮮による仏教弾圧を逃れるため、島に持ち込まれたと伝わる。
 日本に来た経緯は、はっきりしないのだ。これは韓国側も認める。
 同国文化財庁は2014年、「略奪された蓋然性は高いが、断定は困難」と結論付けた。今回の訴訟において韓国政府の代理人は昨年7月、「浮石寺が所有者だという証拠が不足している」と指摘した。
 韓国・中央日報の2014年4月の記事(日本語電子版)によると、韓国政府の海外文化財返還公式窓口である「国外所在文化財財団」の理事長が「文化財と関連した不法行為は容認してはならない。浮石寺の仏像の場合、日本に戻すのが正しい」と語った。
 にも関わらず、大田地裁の文(ムン)宝頃(ボギョン)裁判長は「略奪や盗難で対馬に渡ったとみるのが妥当」と数百年前の出来事を見てきたかのように断じ、「浮石寺の所有と十分に推定できる」とした。
 同じ大田地裁が、仏像窃盗団に有罪判決を出しながら、返還は認めないという非常識な司法判断だ。
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の文化財不法輸出入等禁止条約では、盗難文化財の原則返還を定める。
 日韓はともに、同条約の批准国だ。
 広島女学院大学専任講師の永野晴康氏(文化法)は「韓国側が主張するようにユネスコ条約締結前の略奪があったとしても、条約上の返還義務は別問題だ。まずは観音寺に戻した上で、歴史上の経緯について議論すべきだ」と述べた。
× × ×
 判決の背景には、根強い「反日無罪」の世論がある。
 田中氏は昨夏、日本のテレビ局の取材に同行し、韓国を訪れた。街頭インタビューでは「朝鮮半島から持ち出されたもので返還は不要」との答えが多かった。「街中に日本製品があふれ、日本への観光客が増えても、公的な場では反日がステータスになる。『反日』であれば、皆がまとまる。異論を許さない雰囲気を感じた」と振り返った。
 反日世論が、国際条約や国家間合意に優先する韓国の振る舞いは、仏像事件に限らない。
 昨年12月、釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された。「公館の安寧や威厳を守る」ことを定めたウィーン条約や、27(2015)年12月の日韓合意に反する。
 さらに、韓国大統領選への出馬を表明した潘基文(パンギムン)前国連事務総長は、日韓合意で日本が拠出した10億円について、「少女像撤去と関係があるものなら間違っている」と返還に言及した。
 この理屈がまかり通るのであれば、韓国とはあらゆる交渉が成立しない。
 韓国側の姿勢に、日本政府は長嶺安政駐韓大使と森本康敬釜山総領事を一時帰国させるなどの対抗措置を取った。この措置について、毎日新聞が今年1月21、22日に行った世論調査では、74%が「支持する」と回答した。
日本側の我慢は限界に来ている。
× × ×
 ただ、対馬にとって韓国は、切っても切れない隣国だ。
 長崎県によれば、平成27年に対馬に宿泊した韓国人は延べ22万人だった。島への全宿泊者延べ77万9千人の3割近くを占める。対馬の観光産業を、韓国人が支えているのは間違いない。
 「仏像の件だけでなく、旅行客のマナーなどで不満は持っている。ただ、地理的にも歴史的にも切っても切れない関係だ。島でお金を落とすのであれば、それが誰でも歓迎する」
 旅館を経営する男性は、こう語った。
 島最大の夏祭り「対馬厳原港まつり」では、「朝鮮通信使行列」が行われる。仏像窃盗後の25年は取りやめたが、26年から再開した。祭りを主催する対馬厳原港まつり振興会の山本博己会長は「誤解されることも多いが、韓国をたたえるためのものではない。かつて対馬を治め、日本と朝鮮の仲立ちをした宗家の功績を振り返るものだ。判決を受けた対応は、仲間と話し合って決めたい」と語った。
 国境の島の苦悩が、ここにある。

韓国地方議員「竹島に慰安婦像計画」のトンデモ行動 12・14設置へ募金開始 悪化した日韓関係「氷河期」に突入も


韓国が日本の領土である竹島に売春婦像を設置しようとしている。
菅官房長官も岸田外相も遺憾を表明している。

この事態は、慰安婦問題が領土問題へ転換する事を意味している。
案外早く、韓国の滅亡が見られるかも知れないと、期待している。

韓国地方議員「竹島に慰安婦像計画」のトンデモ行動 12・14設置へ募金開始 悪化した日韓関係「氷河期」に突入も
2017.01.18
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170118/frn1701181530004-n1.htm

 韓国が、日本人の怒髪天を衝くような蛮行を企てている。日本固有の領土ながら、韓国が不法占拠している島根県・竹島(韓国名・独島)に慰安婦像を設置しようとしているのだ。韓国を自滅に追い込みかねない、邪悪な計画を進めているのが地方議員なのだから、開いた口が塞がらない。現実となれば、釜山の日本総領事館前に慰安婦像を新設したことで悪化した日韓関係は「氷河期」に突入しそうだ。

 聯合ニュースによると、京畿道(キョンギド)議会の議員34人が加入する「独島愛・国土愛の会」は16日、ソウル南方の水原(スウォン)市にある議会のロビーに募金箱を設けた。

 同会は昨年発足し、道議会で竹島への慰安婦像設置を提案した。今年上半期に議会に1体を設置し、ソウルの日本大使館前に慰安婦像が設置された日(12月14日)に合わせ、1体を竹島に設置する方針という。

 最大野党「共に民主党」所属で、同会会長の閔敬善(ミン・ギョンソン)氏は「日本大使館前に少女像が建てられて5年だが、真の反省どころか、歴史歪曲(わいきょく)や右傾化は依然続いており、独島を自分の領土と言い張っている」「独島と議会に少女像を設置し、生きた教育の場にしたい」と語った。

気は確かか。反省すべきは、竹島を不法占拠し、日韓合意やウィーン条約に反する慰安婦像を新設した韓国の方だ。ただ、「反日」に血道を上げる議員らに理性的な議論は通じそうにない。

 朝日新聞が、吉田清治氏の「慰安婦を強制連行した」という虚偽証言を報じ、30年以上も放置した罪は極めて大きい。

 竹島は、韓国で「天然保護区域」に指定されており、開発行為には国の許可が必要。像設置が実現するかは不明という。

 韓国議員の暴挙は、釜山の慰安婦像新設への対抗措置として一時帰国している駐韓大使らの帰任時期にも影響しそうだ。

 日本の首相官邸には「韓国を『反日』で一枚岩にさせず、分断するためにも駐韓大使の帰任は必要」との意見もあった。だが、国家間の合意を順守しないだけでなく、領土問題まで絡めて「反日」を騒ぎ立てる隣人に、日本人の我慢も限界に達しつつある。

 「もともと、安倍首相は『慌てる必要はない。ボールは韓国にある』という姿勢だった。竹島への慰安婦像設置計画を知った以上、駐韓大使の帰任は相当先になるのではないか」(官邸周辺)。

 韓国はいつ「正気」を取り戻すのか。




2017.1.18 13:02更新
竹島への慰安婦像設置は「不適切」「別の場所でもできる」 韓国知事、領有権は主張
http://www.sankei.com/world/news/170118/wor1701180037-n1.html

【ソウル=名村隆寛】韓国・京畿道の議員団が竹島(島根県隠岐の島町)に慰安婦像を年内に設置する活動を始めたことについて、韓国で竹島を管轄区域とする南東部慶尚北道の金寛容(キム・グァンヨン)知事は18日、竹島が韓国の領土であることを主張する一方で、「像の設置は不適切だ」との考えを示した。
 聯合ニュースによると、金氏は記者会見で「独島(竹島の韓国での呼称)は韓国の島で天然記念物とみなければならない」と指摘。「少女像(慰安婦像)の設置推進はいいことだが、場所だけは慎重に検討、考慮すべきだ。感情的でなく慎重にならねばならない」と語った。
 さらに、竹島を韓国が実効支配していることに触れ「他の問題と結びつけるのは望ましくない。新たな紛争の余地がある」と指摘し、「独島は神聖な領土として保存し(像設置は)別の場所でもできる」とした。その上で、問題解決は竹島を管轄する「行政区長」の自身に任せるよう訴えた。
 金氏の発言は、竹島への慰安婦像設置を計画する京畿道の議員の動きにクギをさしたものだ。
 計画について日本政府は17日、韓国側に強く抗議し、岸田文雄外相も「竹島はわが国固有の領土だ」と主張している。昨年12月末に釜山の日本総領事館前の歩道に慰安婦像が設置されたことを日本政府は韓国に抗議し、駐韓大使の帰国など対抗措置をとっている。
 こうした日本側の反発から金氏は、竹島での像設置計画による日韓関係のさらなる悪化を避けようとしたとみられる。一方で岸田外相の発言を「妄言だ。韓国への重大な挑発で直ちに撤回すべきだ」と述べ、韓国世論にも配慮している。
 韓国では尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が国会で、釜山の慰安婦像設置に関連し「外交公館前に造形物を設置することは望ましくない」と述べるなど、慰安婦像の設置で日本を必要以上に刺激すべきではないとの意見もある。
 しかし、18日には第3野党の正義党が国会内に慰安婦像を設置するよう要求。慰安婦合意をめぐる日韓合意の破棄を訴える動きは依然として収まっていない。

日本外交に望まれる5つの転換



日本外交に望まれる5つの転換
小倉 和夫【Profile】
政治・外交
[2015.08.06]

http://www.nippon.com/ja/column/g00301/

首相の戦後70談話が外交上の課題となり、安保法制もまた同盟国の歓迎と中韓の反発を呼んでいる。戦後70年という歴史の上での節目ということだけではなく、日本外交は「戦後的なるもの」から全般的に変化する必要に迫られているのである。

修正、脱却、転換、超越、再編というキーワード
いま日本では、日米同盟の深化がさけばれる一方、沖縄の基地問題についての国民的コンセンサスの欠如が目立つ。また、中国の政治的、軍事的台頭への対応が必要であるにもかかわらず、いまだ、過去の歴史問題が外交問題化することを防ぎ得ないでいる。加えて、国際的テロ行為や軍事行動による現状変更行為に対する日本自身の対応の仕方も再吟味されつつある。こうした情況は、日本外交が一つの大きな曲がり角にさしかかっていることを暗示している。
言い換えれば、第二次大戦後の日本外交の軌跡を振り返り、どこを修正し、どこを転換すべきかを真剣に議論する時期に来ている。そうした問題意識に立つとき、日本外交はすくなくとも5つの次元で、修正、脱却、転換、超越、再編を必要としていると考えられる。
1.歯止め外交の修正
憲法九条は、日本外交との関係では、国内的にも、国際的にも「歯止め」の役割りを演じてきた。
アメリカとの関係では、「日本の自衛」のためでなければ憲法上軍事的行為はできないという、いわば外交上の「盾」として使われてきた。
中国や韓国など近隣諸国との関係では、たとえ自衛力を日本が強化しても、外国へ出兵することはありえないとする、ここでもある種の「歯止め」として機能してきた。
憲法九条ばかりではない。日米安保ですら、公の立場は別として、実際には、日本の軍事力行使への抑制機能をもつものとしてこれを合理化する議論も展開されてきた。
そして、国連。国連外交という言葉は、国連を重視する外交という意味にほかならないが、それにもかかわらず、PKOをはじめとして、国連の旗の下ですら、日本は、軍事力行使をいさぎよしとしてこなかった。今回の集団的自衛権をめぐる論議でも、国連の決議があれば日本は集団的自衛権を行使して軍事的行動に参加するというのではなく、国連は、むしろ日米安保などにひきずられて日本が国連の方針にかならずしもそぐわない軍事的行動に参加しないための、いわば「歯止め」の役割を担っているかのように見える。
従って、日本外交では、こと軍事力行使に関する限り、何が国益で、なにが国際的正義かによって行使の是非を判断するのではなく、なにを歯止めとして提起して国内的、国際的に説明できるかという点を中心に戦略が作られてきた。
しかし、国際テロ、サイバー攻撃、ミサイル防衛の時代になると、このような「歯止め外交」では、日本の安全保障政策が有効に機能しないのではないかという疑問が生じてきた。今回の集団安全保障法案は、そうした疑問に対する反応の一つであるとみなすこともできる。その意味からいえば、論議の焦点が、あいもかわらず、どこに歯止めがあるかという歯止め論議が中心となり、肝心の、何のために、どういう理念に基づいて集団的自衛権を行使するのかという点が、ややあいまいとされている(そもそも、行使容認という言葉使いそのものが、歯止め的発想である)ことは問題である。
たとえば、民主主義体制を守るために、皆で立ち上がろうという時に、日本の領土への侵略が差し迫っていないので、軍事的行動には加わらないということでよいのか、といった設問はほとんど聞かれない。いいかれば、自由、民主、人権尊重といった憲法の理念が踏みにじられるような国際的事態に手をこまねいていては、それこそ憲法の理念に反するものだという議論がほとんど出てこないのは、どうしてなのであろうか。
歯止め外交は、こう考えてくると、ある種のごまかし、あるいは、よくいってモラトリアム(猶予)外交であり、日本がどこまで、これを続けられるのか、また続けるべきなのか、深く突っ込んで検討すべき時期に来ているのではなかろうか。
2.籠城外交からの脱却
第二次大戦によって海外領土を失ない、かつ大東亜共栄圏思想や国家神道的な思想的支柱を失った日本は、物理的にも精神的にも、「日本」に籠城することとなった。すなわち、日本という概念が、なにか理想をもった精神的共同体ではなく、もっぱら決められた領土という物理的概念によって規定されることとなった。
日本と外国との間には、あたかも越えられぬ境界線があるかの如き観念が維持されてきた。その結果、領土問題は、地理的な意味での土地の確保の問題か、それに伴う経済的権益の問題の側面だけが強調され、そこに、日本が主張すべき主義、思想、理想が、「領土」にこめられている、あるいはこめられるべきという点は軽視されてきた(たとえば、フォークランド紛争における英国の立場と比較すれば、そうであろう)。
その結果、日本外交において、日本の精神(例えば民主主義なり人権なり)を国際的に断固として主張するような、精神的単位としての領土感覚は希薄であった。しかし、集団的自衛権の発想には、共通の価値を守るという側面がある。今後日本が、どういう精神なり価値観を国際的に同盟国と共同で打ち出してゆくかを考えねばならない時期にきている。いわば、籠城ではなく、広い世界で戦う戦略を作らねばならない。
3.ないない外交の転換
第二次大戦前後から、一種の国際的孤児であった日本は、戦後長らく、国際社会に受け入れられる国(すなわち平和で民主的な国)という日本の姿を国際的に植え付ける努力を行ってきた。第二次大戦後しばらく、日本の外交(広報外交)は、軍国主義では「ない」日本というイメージの投影に専念した。それから、しばらく経つと、今度は、経済的に発展した国としての日本(すなわち低賃金で世界市場を荒らすような国では「ない」日本)を広報した。その時代が過ぎると、今度は、単に豊かであるばかりではなく、国際的な貢献を行う日本(すなわち、金もうけ主義の、エコノミックアニマルでは「ない」日本)のイメージをつくることに努めた。
しかし、今やこうした「ないない」外交をこえて、日本は、超現代の明日の社会のありかたを世界にどうアピールするかと言う課題に直面している。ある意味では、世界をリードする日本をどう作り、どう広報するかが問われている。そこでは、明日の世界の課題についての日本の果敢な取り組みが外交行動においても反映されなければならないであろう。
4.国際貢献外交の超越
「ないない」外交からの転換は、豊かになった日本が展開して来た、いわゆる国際貢献外交とも関連する。平和構築、社会開発、文化的創造といったことへの貢献が、日本外交の大きな柱となった。しかし、この概念は、既存の国際秩序を所与のものとして、そこで日本がどのような貢献をなしうるかという考え方を基礎にしていた。ところが、今や中国が台頭し、しかもその中国は、社会主義体制をくずさず、かつまた、第三世界の一員としての立場を維持している。いいかえれば、中国は、既存の国際秩序の改編を指向する勢力として止まっている。
その時、日本は、単に既存の国際秩序を守ることに努力するだけでよいのであろうか。新興国をも包含した経済秩序をつくり、第二次大戦の敗戦国にも配慮した国際政治秩序をどのように構築してゆくかについて、日本独自で、あるいは、可能であれば欧米諸国をはじめ国際社会と共同してビジョンをつくらねばならないであろう。日本は、国際秩序へ貢献する外交を乗り越えて、新しい国際秩序を作り上げる外交へと進まねばなるまい。
5.脱亜入欧の再編
こうした新しい国際秩序の構築にあたって、日本は、勃興するアジアの思想や考えを注入してゆくための、指導的役割をはたさねばならないだろう。その為には、アジアの声に十分耳をかたむけると共に、アジアの価値観で世界と共有すべきものを精錬し、世界に対して、他のアジア諸国と共同してアジアの考えを発信する努力を強化すべきである。
こうした観点からも、過去の歴史問題をめぐる中韓両国との摩擦は最小限に押さえる努力を行なわねばならない。過去の反省についての言葉は、迷惑をかけた近隣諸国の国民感情に配慮するためのものではない。自らが、みすからの国民の人権と自由を蹂躙した歴史に対する真摯な反省と連動するものでなければならないであろう。人権、民主、平等と言った観念について、日本自身もふくめアジアの国々内部でのそうした価値の蹂躙が行われる場合には、それに厳しく対応せねばならない。
そうしてこそ、真のアジアの価値観を世界と共有することができるのである。人権、民主、平等といった観念は、西欧思想特有のものではない。日本をふくめたアジアの伝統のなかに、西欧とはまた違った形や態様で生きて来たものでもある。いまや、西洋の価値観に従ってアジアを近代化するという発想を変えて、自然との共生の思想をはじめとしてアジアの思想を世界と共有することによって明日の世界的課題に取り組む外交を展開すべきであろう。
カバー写真=南スーダンPKOで現地に到着した陸上自衛隊隊員(提供・時事)

小倉 和夫  OGOURA Kazuo
[ 署名記事数: 16 最終更新日: 2015.08.06 ]
青山学院大学特別招聘教授。東京2020オリンピック・パラオリンピック招致委員会評議会事務総長。1938年生まれ。東京大学法学部、英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。1962年外務省入省。文化交流部長、経済局長、外務審議官、駐ベトナム大使、駐韓国大使、駐フランス大使などを歴任。2003年10月から 2011年9月まで独立行政法人国際交流基金理事長を務める。著書に『グローバリズムへの叛逆』(中央公論新社/2004年)など。
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