年金もらいすぎ(特例水準)解消は、実はバラマキである

>年金もらいすぎ(特例水準)解消は、実はバラマキである
鈴木亘氏の論説を紹介する。
その前に当サイトの認識を少々説明する。

年金制度の修正
年金制度が3〜5年程度で修正を余儀なくされている。
今回も御多聞に漏れず、民主党改正案はそのスパンで改革を求められるだろう。
政府が進める「社会保障と税の一体改革」はその程度とすれば、
消費増税10%を分割する案も、最小限度実施して次回の制度改革時に修正すれば
良いとの判断もある。

「社会保障と税の一体改革」とは

この中身が中々見えない。議論の仕様がないのである。
昨日、2月9日も、民主党の年金作業チームが低所得者の基礎年金加算について、
月6000円を一律に加算した上で、保険料納付の免除期間に応じて最大1万666円を
上乗せすることを決めた。 との記事が出たばかりである。
一体改革と年金制度改革とは別との話も有り、話す人により、一体改革は異なる模様で
ある。政府の説明に難点があり、時期が異なれば論議も異なると言う厄介な代物である。
何も前提条件が無ければ、「社会保障と税の一体改革」とは増税の事だよと説明するのが
手っ取り早い。しかし、社会保障は保険なので、厳密には税金ではない。
大元の論議をするには、国民負担率が欠かせない。
以前から気になっていた事があるが、昔は国民負担率はどの位だったのだろう?
江戸時代の農民は四公六民と言っていたが、都市生活市民は無税と聞いた事がある。
現状の国民負担率は史上最高の恐れが充分にある。更なる負担を求める政府は
鬼か、虎の様な物であろう。

低所得者、基礎年金一律6千円加算…民主案
野田政権も5ヶ月目になろうとして、内閣改造を経た所から、民主党の不人気は
露わになった。菅氏も総選挙の洗礼を受けていないし、
野田氏も政権の正当性にはクレームが付く状態で消費税増税に不退転の決意と
宣言を聞く。力説する割には行動が伴わず、有言不実行は民主党の伝統と見える。
マニフェストの成否が子供手当てに掛りそうな雰囲気がある。
他の項目は全滅である。この二年数か月は無政府状態と聞いて、悲惨さにあきれ果
てる次第である。都合の良い、選挙民受けする項目を並べればマニフェストが出来る
次第である。勿論、国民の期待を裏切る結果です。民主党の党是は概要を
述べれば、
1 解散総選挙をしない。
2 ばらまきを旨とする。
3 マニフェストに書かれていない事に、全力を挙げる。
4 責任の文字は無い。

結論。 一律6千円加算は船渠対策のばらまきである。



blogos
年金もらいすぎ(特例水準)解消は、実はバラマキである
2011年12月21日 14:18鈴木亘
http://blogos.com/article/27467/
そしてバラマキだけが残った

 政府が年内の取りまとめを急いでいる「社会保障と税の一体改革」は、民主党の調査会における社会保障分野の議論が12月16日に終了し、今後、消費税引き上げの議論に焦点が移ることになる。

 しかし、今回、政府・民主党の社会保障と税の一体改革調査会がまとめた社会保障改革の素案は、あまりにも露骨な「バラマキ」オンリーの案となった。財政 悪化に歯止めをかけようとするための一体改革でさえ、相変わらずのバラマキ政策に変えてしまう民主党に、まったく付ける薬はない。

 こんなことでは、消費税引き上げをしても右から左に消えるだけであるから、財政再建にもならないし、社会保障の維持可能性を高めることにもならない。「社会保障の機能強化分は1%に過ぎない」などと言う財務省・厚労省の説明に騙されてはいけない。

 一体改革で議論されなかった診療報酬、介護報酬、生活保護費の急増分や、一体改革に伴う地方単独財源の社会保障費増などを勘案すると、今回の痛み先送り のバラマキで、消費税5%分の財源増はほぼ使い切られる計算となる(医療・介護分野の重点化・効率化で得られるとする費用削減額も、厚労省のフィクション に基づく単なる「絵に描いた餅」であるから信用すべきではない)。

 もともと、今回の一体改革で議論されてきた「社会保障改革」については、消費税引き上げを行う為の単なる「餌」に過ぎないから、そこに理念や思想、綿密 な設計はなかった。しかし、それでもマクロ経済スライド発動や、年金の支給開始年齢引き上げ、医療費の自己負担増など、6月にまとまった「成案」の段階で は、多少は国民に痛みを迫る内容もあったのである。

 これは、社会保障を将来も維持可能なものにするほどの「根治療養」ではないが、3年から5年程度は一息つける程度の「対症療法」ではあったから、やらぬ よりは大いにマシであった。しかし、今回、それらの痛みを伴う案が全くそぎ落とされてしまい、バラマキだけが残ったのである。
実務上不可能なバラマキ案

 また、このバラマキ案の中には実務上、不可能なことが含まれている。実際、低所得者への年金加算、低所得者への医療や介護の保険料軽減は、どのように実行するつもりなのだろうか。

 「低所得者」とはいうが、厚生労働省は、国民の所得や資産を全く把握していない。所得や資産を把握せずに、このようなことを行えば、見掛け上、所得を低 く偽っていて、たくさんの貯蓄を持っている人に、虎の子の財源をバラまいてしまうことになる。年金額が少ない人の中には、所得や資産に余裕があるにもかか わらず、確信犯的に未納を行っていた者も含まれる。そんな人の年金を増額するのだろうか。

 今回、歳入庁や国民背番号制導入の議論が全くなかったが、これでは順序が逆なのである。歳入庁・国民背番号制を実施してからしか、低所得者に対する所得 再分配案は実行できない。しかし、マニフェストに堂々と書かれていた歳入庁創設は、政権交代以来、2年間以上も完全に放置されたままであり、今後も、議論 が行われる気配が全くない。

 ちなみに、バラマキであるとのマスコミ批判に対して、民主党がムキになって反論しているのは、「年金の特例水準の解消」である。実際、マスコミの記事 も、この特例水準解消だけは負担増であると報じている。先日、報道ステーション・サンデーで、小宮山厚労大臣と対談した際にも、私の批判に対して、小宮山 大臣は「特例水準解消は、国民への負担増だ」と誇らしげに語った。
特例水準解消はバラマキ継続

 しかし、特例水準解消は、実は負担増ではない。むしろバラマキの継続である。特例水準とは、簡単にいえばデフレでも年金を減らさないという措置である。良く知られているように、インフレのときには年金支給額は、その分増える。

 それは、世の中の物価が上がった時に、年金の金額を増やさないと、同じ年金額で購入できる食べ物や商品の数が少なくなり、高齢者の生活水準が下がってし まうからである。逆に、物価が下がった時には、同じ年金額で購入できる物の数が増えるから、年金の金額を減らさないと不公平になる。

 しかしながら、現実には、デフレ下でも「特例水準」として、年金の金額を据え置く措置が続いており、特例水準を決めた1999年から今までの累計額で、 「7兆円」もの「年金の支払いすぎ」が生じている。そして今年も既に、本来の水準よりも2.5%も高い年金を支払っている。これは、高齢者世帯で毎月約 5000円もの「もらいすぎ」が発生している計算になる。

 今回、民主党が決めたというのは、特例水準を3年かけて徐々に解消するということであるが、これは言い換えれば、「月5000円のもらいすぎが、金額は減るものの、まだ3年間も続く」ということである。これでは負担増ではなくバラマキである。
インフレでも発動しない「マクロ経済スライド」

 しかも、一般にあまりよく知られていないが、特例水準を解消しないと、2004年改革で決まった給付カット策である「マクロ経済スライド」が発動できな い仕掛けとなっている。マクロ経済スライドは、デフレ下では発動できない仕組みとなっていて、したがって今まで一度もこれが発動されていないことは良く知 られている。

 しかし、もし来年から1%以上のインフレになったとしても、実は、特例水準が解消されていないと、法律上、マクロ経済スライドが発動できない仕組みなの である。つまり、特例水準解消に3年間かけるということは、民主党は今後3年間、「マクロ経済スライド」を発動しないと決めたということに等しい。とんで もないバラマキである。

 特例水準解消は来年度、即時解消を行うべきである。また、過去に払いすぎた7兆円もの金額についても、民主党はこれを全く放置する方針であるが、これは 全て現役世代・将来世代への負担先送りとなる。本来は、この7兆円こそ、3年から5年の時間をかけて徴収すべきなのである。




>低所得者、基礎年金一律6千円加算…民主案
2012年2月10日01時33分  読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120209-OYT1T01270.htm





>消費増税分を年金に優先配分 
>政権、8%時の使途固める
2012年2月8日8時44分
http://www.asahi.com/politics/update/0208/TKY201202070739.html
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