政界再編の「触媒」 橋下徹の次の一手は…

政界再編の「触媒」 橋下徹の次の一手は…
配信元:2012/07/15 18:29更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/576712/


記事本文
 地域政党「大阪維新の会」を率いる大阪市の橋下徹市長は今、次期衆院選をにらんで、ああもできるこうもできると、さまざま考えていることだろう。民主党から小沢一郎元代表らが離党し新党「国民の生活が第一」が結党され、民主党でも自民党でもない第三極の結集をめぐり、橋下氏の存在感がますます浮き立つのである。(松本浩史)
■再編を見越した「ノー」
 今月10日、橋下氏が消費税増税関連法案をめぐる野田佳彦首相の政権運営について口にした発言は、地元大阪のみならず中央政界にもその真意に関し、憶測を呼んだ。これまで批判的だった見方を一転させ、「当初言っていたことを着実に進めている」と評価する姿勢を示したのだから、むべなるかな。
 政治の世界では、「言葉の武器」を自在に操り、発信者は自ら思い描く状況を作り出そうとするし、状況が変われば発言内容が一変するのはいつもの光景である。
 橋下氏はこんな考えも示した。「自民党や民主党の中で、考え方が近い人で再編することを期待する」。このときの橋下氏の腹のうちは明らかである。
 つまり、翌日には、小沢氏が「国民の生活」を旗揚げする運びで、次期衆院選では橋下氏との連携を願ってやまない。それを見越し、「ノー」のサインを送り、同時に小沢氏の民主党離党を発火点とし、政界再編に期待をつないだ-。
 とある維新の会関係者によると、橋下氏は自身を政界再編の「触媒」だと位置づけているそうだ。硬直した今の民自両党による二大政党制に風穴をあける役割を果たしたいという意思の表れであり、10日の発言はなかなかに巧妙な政治的思惑をはらんだ言い回しだった。
■山積する難問の数々
 もっとも、橋下氏の「願望」とは裏腹に、そうやすやすと政界再編が実現するとは到底、思えない。となれば、報道各社の世論調査で6割前後の期待を集める追い風を強みにして、民自両党と一線を画す第三極の結集に向け、実現可能なシナリオを描く方が現実的だろう。
 次期衆院選後には、一定勢力を確保したみんなの党や、東京都の石原慎太郎知事の新党と連携しながら、中央政界でキャスチングボートを握るもよし、維新の会単独で議席獲得を目指し、選挙後に、民自両党も含め、連携相手を決めてもいいし…。
 とはいえ、政局方針なんぞ時々の情勢次第でいかようにも対処しなくてはならないし、あれこれ考えても、今のところまだ単なる「頭の体操」である。むしろ、大切なのは具体的な選挙戦略ということになる。橋下氏もこのあたりには相当、考えあぐねているのではないか。
 維新の会は次期衆院選で300人規模の候補擁立の方針を堅持している。だが、拙稿でもかつて指摘したように、供託金の負担などそこまで担えるのか、資金力には疑問符が付く。
 他党との連携はどうか。選挙戦の段階からみんなの党や「石原新党」などと連携し、政治に新しい息吹を吹き込ませるべく、相乗効果を狙うのである。候補を相互に推薦したり、応援演説に駆けつけたりの「共闘」はあって然るべきである。
 だが、維新の会は今でも地域政党であり、大阪を中心とする近畿一円では、一定の支持を見込めるものの、他地域ではそうとはいかないとの指摘は根強い。
  となれば、連携はしても近畿一円を足場にして確実な議席獲得を目指すのが賢明だということになる。世論調査で6割の支持があっても、全国に手を広げるとあ ぶはち取らずに終わる危惧はついて回る。全国展開か地域重視か。次期衆院選の足音が大きくなれば、いやが上にも決断を迫られる。
 何よりも、現職の国会議員を5人以上入党させ、公職選挙法などで定める政党要件を満たさなければ、選挙区と比例代表との重複立候補もできない。
 次期衆院選を視野に維新の会の選挙戦略を考えるとき、かくも片付けなければならないテーマは多い。このほかにも、気がかりな指摘がある。維新の会に対する支持に陰りが出ているというのである。
■山口県知事選が日本の未来を占う!?
 大阪府内で橋下氏と距離を置くある関係者は、このところの橋下氏の振る舞いをみて、こんな感想を語った。
 「橋下氏は、大飯原発の再稼問題で持論を引っ込めた。どんな批判があっても突っ込んでいれば、今、『橋下人気』はもっとあがっているんじゃないか。やりかねない勢いがあったから、あの判断は意外だった」
 再稼働を容認したことによる政治的ダメージが大きいことは、誰よりも橋下氏自身が感じ取っていたのだろう。6月1日には記者団に、「負けたと思われても仕方ない。反対し続けなかったことには責任も感じている」と釈明した。
  それもあってか、今月1日に投開票された大阪府羽曳野市長選では、平成22年の結党以来、首長選で推薦候補が初めて敗れる憂き目をみた。先の関係者は、維 新の会に近い候補が出馬した山口県知事選の結果が今後の帰趨(きすう)を占うとした上で、「こちらから何もしなくても、維新の会は勝手に倒れていく」と見 通す。
 維新の会への期待と、もはや退潮傾向にある見立てとのはざまで、橋下氏はいかなる策に打って出るのか。その一策は、橋下氏の政治生命のみならず、日本政治のありようまでをも決定づけかねない。


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