女性宮家案に反対多数 皇室典範改正論議は中止見通し

女性宮家案に反対多数 皇室典範改正論議は中止見通し
2012.12.19 00:21 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121219/plc12121900220000-n1.htm
 政府は18日、女性皇族の結婚後の皇室活動に関する論点整理を受けた国民からの意見公募で、「女性宮家」創設に「反対する意見が極めて多く寄せら れた」とする結果を発表した。次期首相に就任する自民党の安倍晋三総裁は女性宮家創設に反対の立場で、「男系で紡いできた皇室の長い歴史と伝統の根本原理 が崩れる」としてきた。そのため、野田佳彦政権が目指してきた皇室典範改正論議は中止となる見通しだ。
 政府は10月に公表した論点整理で、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる女性宮家創設案について「検討を進めるべきだ」と明記。これに対する意見公募には、10日までの2カ月間で約26万7000件が寄せられた。
 内閣官房によると、女性宮家について「安定的な皇室活動のため自然な流れだ」との賛同意見がある一方、「将来、女系天皇につながる恐れがある」などと反対する意見が多数を占めた。旧宮家の男系男子孫による新宮家創設を求める意見も多かった。
 ただ、内閣官房では意見公募について「問題意識を幅広く把握するため行ったもので、意見の分類は極めて困難だ」として、賛否の内訳を集計しなかった。


【社説検証】
女性宮家問題 産経は「男系維持に全力を」
2012.10.22 07:43 (1/3ページ)[女性] 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121022/imp12102207450000-n1.htm
 ■「創設の検討は妥当」と読売
 天皇陛下を支える皇族の減少を防ぐにはどうしたらいいか。政府が有識者から行ったヒアリングをもとに、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設を柱とした論点整理をまとめ、公表した。
 産経、朝日、読売、日経の4紙が社説で論じた。書き出しでは、産経と読売が対照的だ。
 読売は、女性宮家創設案の検討を進めるべきだと明記した論点整理を「妥当な内容」だと評価した。「政府が、本人の意思を尊重することを前提に女性宮家創設の検討を急ぐのは当然と言える」と強調している。
 産経は「女系天皇に繋(つな)がる懸念は依然、消えていない」と問題の本質に迫った。
 「日本の皇室は代々、男系の皇位継承が維持されてきた。その皇統の歴史を踏まえた男系維持にまず全力を尽くすべきだ。女性宮家が安易な女系天皇容認につながらないような配慮が必要である」
 論点整理は、女性宮家を天皇の女性の子、孫である内親王に限定し、創設は一代限りで▽女性皇族の配偶者や子供にも皇族の身分を付与する▽配偶者や子供には皇族の身分を付与しない-の2案を併記した内容だ。
 産経は、「男系男子による皇位継承」を定めた皇室典範の改正などで、女性宮家から女系天皇が生まれる可能性がある、と指摘する。
  7年前、小泉純一郎首相(当時)の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が女性・女系天皇を認め、男女を問わず第1子(長子)の皇位継承を優先させ る最終報告をまとめている。在京6紙の中でこれに疑義を呈したのは産経だけで、朝日・毎日・読売・日経・東京の5紙は有識者会議の結論を支持していた。
 ただ、産経以外の各紙の間でも安定した皇位の継承についての認識に微妙な違いがある。
日経は今回の論点整理が「意見が対立する一番デリケートな部分には踏み込んでいない。これからもっと議論を進めていく必要がある」としたうえで、「現在、陛下の孫の世代の継承者は6歳の悠仁さま1人。心配はなくなっていない」と問題提起した。
 朝日は逆に「悠仁さまが生まれ、皇位継承へのさし迫った不安はない」ととらえる。そして、「いま考えるべきは、皇室活動の内容や規模はいかにあるべきで、それを皇族方にどう担ってもらうのが適切かという問題だ」と論じた。
 論点整理の過程で、有識者の中に女系天皇を警戒する声があったことは朝日と読売が紹介している。そうした有識者が提示する、第二次大戦後に皇籍を離れた旧宮家につながる男子を養子にするなどして皇室の規模を維持すべきだとの意見に、朝日は異を唱えた。
 「多くの国民にすんなり受けいれられる考えとは思えない。旧宮家の誰を迎えいれるかなど難しい問題も多く、むしろ皇室と人々との距離をひろげることにならないか」
 産経は朝日とは逆に皇籍復帰には積極的に賛同する。野田佳彦首相が国会で検討する意向を表明したことをとらえ、「陛下のご負担軽減のためにも、旧宮家の皇籍復帰を含めた幅広い検討を改めて野田政権に求めたい」と論じた。
 論点整理が提起したさまざまな問題について、「前向きな幅広い議論を積み上げていく必要がある」(日経)のは確かだ。しかし、歴史と伝統を重視する大前提を忘れてはなるまい。(鳥海美朗)



女性宮家の政府論点整理を批判 自民・安倍総裁
2012.10.11 18:53 [安倍晋三] 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121011/stt12101118550007-n1.htm


自民党の安倍晋三総裁
 自民党の安倍晋三総裁は11日の記者会見で、政府が発表した女性皇族の結婚後の皇室活動に関する論点整理に関して「皇室制度は天皇家だけで存立し 続けることは難しく、宮家があって補佐をできる態勢がなければならない。同時に安定的な皇位継承者を確保する意味がある。今の政府の議論の誘導の仕方は前 者の意義だけで、2番目の意義については考慮していない」と批判した。

【正論】
日本大学教授・百地章 「女性宮家」こそ違憲の疑い濃厚
2012.10.10 03:07 (1/4ページ)[女性] 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121010/imp12101003080001-n1.htm


 いわゆる「女性宮家」の創設については、2月以来、6回にわたって行われた有識者ヒアリングでも賛否両論が拮抗(きっこう)しており、新聞各紙でも「2案併記」、落とし所は「尊称案」などといった報道が繰り返されてきた。
 事実、ヒアリングに呼ばれた12人のうち、「女性宮家」賛成は8人で反対が4人、一方、「尊称案」は筆者を含め賛成が7人で反対はわずか1人であった。
 ≪作為的、恣意的に論点整理≫
 ところが10月5日、内閣官房は突然「尊称案」を否定し、「女性宮家案」を中心に検討を進めるべきだとする「論点整理」を発表した。背景に何があったのか。
 推測の域を出ないが、「女性宮家」を支持してきた羽毛田信吾前宮内庁長官や風岡典之現長官ら宮内庁幹部、それに園部逸夫内閣官房参与ら女系天皇推進派と、内容はともあれ、成果を挙げたい官僚らとの結託の結果であることは、まず間違いあるまい。
  「皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理」と題する全文81ページの報告書は、極めて作為的・恣意(しい)的なものである。報道関係者向け に配布された「論点整理(概要)」では、A4判のわずか2ページの取りまとめの中で、「尊称案」は「付与は困難」「実施困難」と、理由も示されないまま重 ねて否定されている。それに代わって突然、「国家公務員案」なるものが登場した。
 他方、「女性宮家案」に対しては、ヒアリングの中で「男系で継承されてきた皇統の危機に備えるのが宮家であって、『女性宮家』など意味がない」、 「歴史上一度も存在したことがなく、女性皇族の結婚を機に、皇室の中に突然、民間人男性が入り込んでくる危険極まりない制度である」などといった厳しい批 判があった。
 さらに「女性宮家案」のうち、「民間人男子配偶者と子にまで皇族の身分を付与する案(I-A案)」には、「女系皇族を容認す るもので、憲法違反の女系天皇に繋がる危険がある」との批判が、「男子配偶者や子には皇族の身分を付与しない案(I-B案)」に対しては、「1つの家族で ありながら、夫婦や親子の間で、『姓』も『戸籍』も『家計費』も異なる奇妙な家族となってしまうことへの疑問」などの重大な欠陥が指摘された。にもかかわ らず、「論点整理」では「更なる検討が必要」と述べただけである。
 「論点整理」では、旧皇室典範44条に倣い、女子皇族が結婚して民間人 となられた後も「内親王」「女王」などの尊称を保持する「尊称案」について、一種の身分制度であり、そのような特別待遇を施すことは、法の下の平等を定め た憲法14条との関係において疑義を生じかねないとしている。
≪伊藤博文の『皇室典範義解』≫
 しかしながら、「尊称」はあくまで「称号」であって、身分を示 すものではない。このことは伊藤博文著『皇室典範義解』の中で述べられており、筆者もヒアリングではっきり指摘した。にもかかわらず、論点整理では強引に 違憲と決めつけたわけだが、それを言うなら、歴史上まったく例のない「女性宮家」こそ、新たな「身分制度」の創設に当たり、はるかに憲法違反の疑いが濃厚 となる。
 実は、このほど、筆者の尊敬する元最高裁長官の方から「メモ」を頂戴した。旅先からの走り書きであったが、「男子皇族が宮家とし て特別扱いされるのは、皇位継承にかかわるからであって、皇位継承と無関係な女性宮家は法の下の平等に反する」「尊称すら許されないというのに、なぜ女性 宮家が許されるのか」とあった。
 けだし至言である。憲法第2条の「皇位の世襲」が「男系継承」を意味することは、憲法制定以来の政府見解 であり、皇位継承権者たる男子皇族に対し、「宮家」という特別の身分を付与することは憲法の予定するところである。しかし、皇位継承権を持たない女子皇族 に対して、結婚後も「女性宮家」なる特別の身分を与えることは、「華族その他の貴族の制度」を禁止した憲法14条2項に違反するといえよう。
 ≪旧宮家の男系男子孫を皇族に≫
 ヒアリングでは、「皇族数の減少にいかに対処すべきか」「皇室のご活動をいかにして維持すべきか」の2点のみが問われ、「皇位継承権者をいかに確保すべきか」という最も肝心な点については敢えて触れないものとされた。露骨な「旧宮家」外しである。
 皇族数の減少に対処し、将来、悠仁親王が即位される頃にお支えできる宮家を創設して皇室のご活動を維持するとともに、皇位の安定的継承を確保する方法は1つしかない。
  いうまでもなく、連合国軍総司令部(GHQ)の圧力で無理矢理、臣籍降下させられた旧宮家の男系男子孫のうち相応(ふさわ)しい方々を「皇族」として迎え ることである。にもかかわらず、敢えてその選択肢を排除し、強引に「女性宮家」を創設しようとする女系天皇推進派の皇室破壊の企てを何としても阻止しなけ ればならない。
 まさに「皇室の危機」である。(ももち あきら)

【女性宮家】
国民の理解、深化に期待 宮内庁、評価は避ける(論点整理)
2012.10.6 08:37 (1/2ページ)[女性] 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121006/imp12100608430004-n1.htm


 5日、政府が「女性宮家」創設に向けた論点整理を公表したことを受け、宮内庁では、長年の懸案解決に向けて「一歩進んだ」と歓迎する声が上がる一方で、今後の作業が順調に進むかどうかを不安視する幹部もいた。

 「羽毛田信吾前長官が昨秋に説明した皇室の課題を内閣が受け止め、論点整理にまで至ったことは意義がある。今後、国民の間で一層理解が深まることを期待している」。宮内庁の風岡典之長官は産経新聞の取材に応じ、期待を口にした。
  論点整理では、ヒアリングで出た具体的な提案を受け、(1)女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持することを可能とした上で、配偶者や子に皇族の身分を付与 する(2)前提は同じで、配偶者や子に皇族の身分を付与しない(3)女性皇族に皇籍離脱後も皇室のご活動を支援していただくことを可能とする-の3案が示 されたが、風岡長官は「内閣に検討を委ねている」と内容の評価は避けた。
宮内庁では、幹部がこれまで、この問題で何らかの制度改正を検討する際には、皇室の政治的中立を妨げない範囲で、「当事者」となる皇族方の生活や活 動への影響などについての意見をくみ取ることが必要とする考えを繰り返し示してきた。論点整理ではその点に触れていないが、風岡長官は「日頃皇族方と接す る中でくみ取っていることは政府側にも伝えていた。今後も必要に応じて行う」と説明した。
 3案について、別の宮内庁幹部からは「さまざま な考え方に配慮しているため、一時期の世論の勢いに比べると、最大公約数的に無難にまとまった印象。対象についても、『婚姻後も皇族の身分を保持できる』 とする案では3人の内親王方に限定されているが、皇室の安定を図るという目的を考えれば、もっと広げる案が提示されてもよかったのでは」との声も上がっ た。
 また、衆院解散が取り沙汰される政治の情勢を踏まえ、「内容が大きく異なる3案が示される一方で、今後のスケジュールについては不透 明な部分が多い。論点は絞られているが、それでも考え方は人によって全然違う。結論がすんなりまとまるとは思えないが…」と心配する幹部もいた。



【女性宮家】
女性宮家「創設検討すべき」 論点整理を公表
2012.10.5 11:40 [女性]産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121005/plc12100511410011-n1.htm
 政府は5日、「女性宮家」創設をめぐり有識者12人に対して行ったヒアリングをもとにまとめた「論点整理」を公表した。議論の出発点となった女性 宮家創設案については「検討を進めるべき」としたが、女性皇族がご結婚後も「内親王」などの尊称を保持する案は「実施困難」と事実上否定。ヒアリングで全 く議論されなかった「国家公務員として公的な立場を保持」する案も独自に提起した。
 藤村修官房長官は同日午前の記者会見で、「さまざまな意見を踏まえつつ、検討の基本的視点を明らかにした。今後は広く国民各層から意見を募集する」と述べた。
  国家公務員案は、尊称保持案とともに「女性皇族に皇籍離脱後も皇室のご活動を支援していただくことを可能とする案」の1つとして位置づけられた。尊称の保 持は、民間人となった元皇族に特別な「身分」を与えることになり、「憲法上問題がある」との疑義もあるため、次善の策として提示した。
 藤村氏は、国家公務員案について「ヒアリングでも有識者から『公的な立場で外から支えていただく制度を』という意見があった」と説明した。
 一方、尊称保持案は、ジャーナリストの櫻井よしこ氏や百地章・日本大教授ら複数の有識者から賛同があったが、「皇室典範改正による称号の付与は困難」と結論づけた。
 論点整理は同日午前の閣議後の閣僚懇談会で藤村氏から各閣僚に報告された。




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