奇策「無期限緩和」は意外に安全運転、2%達成へ迫られる次の一手


奇策「無期限緩和」は意外に安全運転、2%達成へ迫られる次の一手
ロイター 1月23日(水)18時11分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130123-00000092-reut-bus_all

1月23日、日銀は期限を定めず資産を買い入れる「オープンエン ド(無期限)」方式の緩和に踏み切ったものの、見かけほど大胆とは言えず、目標として定めた物価上昇率2%を早期に実現できると見る向きは多くない。 2011年10月、日銀前で撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 23日 ロイター] 日銀は期限を定めず資産を買い入れる「オープンエンド(無期限)」方式の緩和に踏み切ったものの、見かけほど大胆とは言えず、目標として定めた物価上昇率2%を早期に実現できると見る向きは多くない。

市場は株売り、円買いで反応しており、日銀はさらなる一手をひねり出すことを求められそうだ。ただ、海外で目立ち始めた円安批判や、債券市場でくすぶる長期金利上昇懸念を考えると、早急な対応を迫られることはないかもしれない。

日銀が22日に決めた追加緩和策は、2014年から無期限で長期国債や国庫短期証券などを毎月13兆円買い入れるというものだ。「オープンエンド」という 言葉で大胆な印象を与えようとしたが、よく見ると毎月の長期国債の買い入れペースは今年1─6月の1.9兆円が7─12月に2.5兆円増えた後、来年は2 兆円に減少する。資産買入基金の残高は14年に10兆円増えるが、13年の34兆円と比べ増額ペースがスローダウンする。基金の残高は2014年末に 111兆円程度に増えた後は横ばいで推移する予定だ。

熊野英生・第一生命経済研究所主席エコノミストは「実質的な緩和効果は見かけほど大きくはない」と指摘。「2%の物価上昇率目標を決定したが、達成方法は 既存政策の延長線上にあり目標達成には質的にもう少し進化が必要」と話す。現状の消費者物価指数の上昇率がゼロ近辺で推移するのに、バブル期にも経験して いない2%と高い上昇率を実現するには不十分との見方だ。

日銀が同日公表した物価の見通しも、13年度は昨年10月時点の見通しから変わらず0.4%上昇のまま、14年度も0.9%上昇で10月の0.8%上昇か らさほど変わらない。「大胆な」手法を導入したにもかかわらず、政府と約束を交わした2%の目標に届くにはまだ時間がかかるとみていることがうかがえる。

自民党内では日銀の政策手法について「誰も金融政策だけでデフレ脱却できると思っていない。まったく問題ない」として評価する声も出ているが、「そもそも 強力な金融緩和は与党の参院選対策と財務省・日銀の消費増税実現が目的」(通貨当局筋)。円高や株安が急激に進むようなら、日銀に対する追加緩和圧力が再 燃するのは必至だ。

その場合、日銀にはどのような手段が残されているのか。日銀幹部は「まったく未定」としているが、関係者によれば、いくつかの選択肢が浮上している模様だ。

1つは14年以降、毎月の国庫短期証券買い入れを増額すること。これは見かけ上「量」を増やせるが効果も限定的となる可能性がある。あとは14年以降に現 在の3年より年限の長い国債を買い入れ、国債が満期を迎え基金残高が減るペースを弱めることや、13年末に101兆円としている基金の増額ペースを前倒 し、14年初めとしている無期限買い入れの開始を13年内にすること、さらに13年中の基金増額目標を101兆円から増額し、その上で無期限買い入れをス タートすること、などが想定されている模様だ。

昨年11月の会合以降、複数の審議委員が議論している当座預金に付く金利(付利)の撤廃は、現在の白川方明総裁が強く反対しているが、日銀内にも多様な意見があり4月の総裁任期終了後は議論される可能性がある。

ただ、日銀が早急に対応を迫られることはないかもしれない。安倍政権発足後、強力な金融緩和と大胆な財政出動をめぐる政権幹部の発言に対して、日銀による 財政のマネタイゼーション(穴埋め)懸念から、長期金利がたびたび反応してきた。「超長期債はうまいがあたるフグの毒」(通貨当局OB)との声もある。ま た、安倍政権の日銀に対する圧力と、急激に進んだ円安について諸外国から批判が目立ち始めた。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総 裁は21日、「意図しようがしまいが結果的に為替レートの問題がますます政治問題化する可能性がある」と指摘した。

(ロイターニュース 竹本能文:編集 久保信博)
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